ドイツと日本の犬に対する意識の差

日本人にとって犬は可愛がる、面倒をみる存在🐇🐈🐩take care

ドイツ人にとって犬は自然をより感じるための架け橋のような存在🐺🌲🌲respect

なんて言う言葉をどこかで聞いたような。それとも自分で考えたのかな、、記憶が不確か🐔

【ペットショップではなくブリーダー】

日本で犬を買うとしたら、

ほとんどの方がペットショップだと思います。ホームセンター、イオン、大型のショッピングモール、いつ行っても生まれて間もない仔犬が沢山います。これって少し考えてみると、実は恐ろしい事ですよね。全ての犬たちが購入されているのでしょうか?だとしたらすごいペースで飼育頭数が増えていきますね。

そして、犬が欲しいと思えば学生の一人暮らしでも、誰でも簡単に飼う事が出来ます。

対するドイツにはペットショップがありません。

犬が欲しいと思ったらその犬種専門のブリーダーに繁殖をお願いするか、またはティアハイムから譲り受けます。ブリーダーに依頼した場合、実際に犬がくるまでには何カ月もかかります。その間に飼い主は犬を受け入れる準備をし、犬を飼うための勉強をします。犬を迎え入れるのは一大イベントです。日本のように買い物ついでにペットショップに行ったら一目惚れをした。なんて衝動的に買うことはありません。

ブリーダー、ティアハイム、どちらにしても飼い主になるためには様々な条件をクリアしなければいけません。

住環境 家族構成 年齢・健康状態 他の飼育動物の有無 犬を飼った経験

大切に育てたわが子同然の犬を譲るときには良い環境で飼ってもらいたいと思うのは当然のこと。

きちんと飼えないのであれば無理に買ってもらう必要はないのです。

日本は洗剤にしてもチョコレートにしても、どの商品も選択肢がありすぎて選ぶだけで疲れます。セブンイレブンは “足りなくなる” よりは “売れ残ったら廃棄する” 方が良いという考えなので不足しないようにいつでも十分な数の品物が陳列されています。

それと同じ感じで犬も過剰供給されています。お客さんを満足させるための行き過ぎたサービスの裏には大量廃棄による環境汚染や殺処分など大きな影が隠されています。

【犬税】

犬の数を増やさない為のための対策として、ドイツには犬税があります。

犬税は200年前からあり、今もまだ続いています。

犬種や地方によりますが年間およそ1万~22000円くらいします。

これはブリーダーにも課せられるので、日本のように1つの店で何10頭も飼育していれば税金だけですごい値段になってしまいます。つまり常識の範囲を超える頭数の犬は飼えない国なのです。

また、飼い主に犬は軽い気持ちで飼うものではないという責任感を植え付け、むやみに飼わないようにする為に大きな効果があります。

【去勢】

ドイツの犬の去勢・避妊率は80%ととても高いです。また、ティアハイムでは野良猫を連れていけば無料で去勢をしてくれます。日本では去勢の重要性はあまり認知されていません。

これらが(ブリーダー・犬税・去勢)ドイツの犬の数を抑制しています。

【行ける範囲が広い犬たち】

ドイツの犬たちはお利口だということで有名です。

電車や道路、マクドナルドの中などいたるところで多くの犬たちを見ましたが、いることに気づかないほどに落ち着いている子ばかりでした。

そのため犬に与えられている自由度は高く、犬はOKですが子供はNGという店や賃貸もあるほどです。ドイツでは子供よりも犬の方が落ち着きがある存在として認識されているのです。

仔犬の頃に飼い主や犬の学校でしっかりと訓練を受けているため犬はリードなしで散歩し、電車でどこへでも一緒に行き、レストランやカフェで食事が出来るのです。

【犬のパーキング】

パン屋やスーパーなど犬が入れない場所には決まって【犬の駐車場】があります。Pとかかれたマークとともに犬のリードをかけるフックがあります。

そして犬たちは飼い主が帰ってくるのをじっと待っています。

私がドイツでスーパーに行ったときはフリーの犬が店の前にいました。飼い主が中で買い物をしていて、店内には沢山の食べ物があるにもかかわらず、中にはいろうとしたりソワソワしたりせずその場で静かに待っていました。

【ドイツの犬の運動量】

なぜドイツの犬たちがこんなにも落ち着いているのか。

毎日のように留守番がある日本の犬たちと違い、ドイツの犬たちの1日はとても充実しているようです。仕事に一緒に行く犬たちも沢山います。飼い主が散歩にいけない場合も、ドッグウォーカーに愛犬の散歩をしてもらいます。

私たちがドッグウォーカーの方の散歩に同行させてもらった日は15頭ほどの犬がいました。すべてお客さんの犬です。毎日、フリーで森の中を3時間以上自由に走り回っていればストレスもないはずです。

ドイツの犬たちが落ち着いているのは毎日自由に走り回り、たっぷり運動していること、そして仔犬のころからきっちりしつけられている成果です。ドイツでは仔犬の頃に犬を学校でしつけることは当然で、犬の学校はベルリンだけで約50か所あるといわれています。

余談ですが、犬が町中を自由にあるきまわっているとあちこちにフンが落ちている状態になることが想像できるとおもいます。しかし、ドイツの歩道はきれいです。これはミュンヘンでの話ですが、朝の4時〜13時まで600人の清掃員が清掃にあたっているのだそうです。

清掃員の数が多い事も道がきれいで、犬たちが嫌煙されない理由の1つになっているようです。

【ニュースになる犬の虐待】

また、日本との大きな違いは動物へのひどい扱いはニュースになるということです。日本では何万頭も殺されてなお、メディアが公に訴えることはほとんどありません。

ドイツでは『夏休みでいらなくなって捨てられるペットたち』や『虐待される犬』などの話題がニュースで流れます。これらの見出しをみて、多くの人は人間の身勝手さに腹ただしさを覚え、犬たちにより関心を持つようになります。

その意識の高さゆえ、犬をつなぎっぱなしだったり、散歩にいかなかったりと世話が行き届いていない犬がいた場合は近所の人にすぐ通報されます。飼い主に事情を聞き、改善されない場合は強制的に愛護団体に強制的に保護されます。

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