問題行動をなおす<イヌにリラックスしてもらう

私たちが問題だと感じる犬の行動、吠え・ひっぱり・咬みつき・とびつきなど。犬たちがこれらの行動をとる時の精神状態には共通点があります。

それは【興奮】や【緊張】をしているという点です。心が穏やかでリラックスしている状態で上記のような行動をとっている犬を私は今のところ見た事がありません。

ということは、精神状態が落ち着いた犬または興奮と落ち着きをコントロールする事が出来る犬にすることを目標とすれば多くの問題行動が改善していくのではないでしょうか。

 問題行動を直そうとするのに重点を置くのではなく、犬を落ち着かせようという意識に変えてみると犬との関係や生活の中での犬の態度に大きな変化があるかもしれません。

今回のテーマは【リラックスを目指す!】

安定した落ち着きのある犬になってもらうための方法をご紹介します🐩

まずは自分が落ち着く事

興奮している人の近くで落ち着く事は出来ません。犬が落ち着けるように、まずは自分自身がリラックスする練習をしましょう。静かに深く呼吸をして心を静めてください。 犬が興奮している時に、声をかける・犬をさわる・目をあわせる・大げさに手を動かす、このような動作を一切しないようにしましょう。 徹底的に無視するのがポイントです。

タイミングを見極める

犬が興奮していたり注意散漫になっている時は何も行動せずにひたすら待ちます。数分待つと犬が落ち着く瞬間があります。その瞬間を見逃さない事が大切です。心が落ち着いたそのタイミングにはじめて行動します。犬が座ったりフセたり動きを止めたら初めて視線を向けたり、ゆっくり行動をしましょう。

ご飯を上げる時、玄関を出る時、散歩で歩く時、犬が興奮しがちな行動の前には毎回一呼吸置くようにしましょう。

メリハリをつける

1日の中でおもいきり走ったり、ひっぱりっこをしたりして大興奮して遊ぶ時間をつくってあげましょう。吠えて、穴を掘って、おもちゃをおいかけて、においをかいで。

【自由】で楽しい時間を必ず与えてあげて下さい。 遊び時間があってこそ、くつろいだ時間を過ごす事が出来ます。 もちろん遊ぶ前には、『今は興奮してOk』の合図をしてあげます。 犬にわかりやすいように態度や声質をガラッと変えましょう。

○社会化

精神的に落ち着いた犬にするためには社会化は絶対必要です。何かに対して恐怖を抱いている時には心臓はドキドキして、体が固まっています。嫌悪感を抱いているときも同じで、リラックスとは程遠い状態です。あらゆるものに社会化をさせて怖いものをつくらないようにする事が【問題行動がない犬】の道への第一歩です。

去勢

去勢をしなければリラックスを出来ないという事はないのですが、やはり未去勢の犬の方が興奮度が高い傾向にあります。ラブラドールや柴犬、プードルなど、もともと興奮度が高めの犬種は早めに去勢をした方が落ち着いた犬になります。

何よりも自分自身が冷静に、そして意識をして犬の気持ちに目を向けるようになることで、私たちと犬との絆がより深まるはずです。