数奇な運命 国、時代とともに変化を余儀なくされる犬たち

2019年9月5日

ドイツ、ナチス時代 シェパードは軍用犬として戦争に駆り出されました。

彼らは厳格にしつけられ、絶対的服従を命じられました。

東ドイツと西ドイツの境界線にはシェパードがレールに繋がれ、不審者を警備していました。

犬に少しでも近づこうものなら容赦無く吠えたてられ、攻撃されます。

また、ロシア軍はドイツ軍のシャパードが迷い込んできた際、数日間犬に食事を与えずドイツ兵に帰し、お腹を空かせた犬が喜び勇んで飼い主の元へ戻ると背中の爆弾が爆発する。【自爆テロ】の役割も負わされていました。

戦争において、シャパードは忠実な僕として人間の側にいました。

戦争が終えた後、人は人間に向かって歯を剥き出し威嚇する犬を嫌煙するようなりました。

今まで攻撃性を高められ、番犬として訓練されたシャパードたちが急に可愛らしいペットになる事など出来ません。

そして多くのシェパードたちが町から姿を消す事となりました。

今やシェパードは改良され、昔の獰猛なイメージはなく、忠実で賢い犬。ペットや使役犬として活躍しています。

犬 しつけ トレーニング

さて、日本の犬たちの立場はどのように変化しているのでしょうか。

現代、日本の犬たちに求められている事。

もちろん全ての人ではありませんが、都会の狭い部屋で飼うとなれば体が小さくて散歩もあまり必要がない、可愛らしいペットを求めがちです。仕事している間はずっと家の中で留守番が当たり前。間違えた部分で過剰に心配したり面倒を見すぎる人も多いように感じます。

野生で生きてきた【犬】とは完全に別の姿に変化しています。

どの国でも時代に合わせた人のニーズに合わせる事を強制されている動物たちは、自分の運命を選ぶことはできません。

ただ間違いなく言えることは閉じ込められた動物たちは正常で健康的な進化をしないだろうということです。

勝手に餌が出てくるので思考能力が衰えます。筋肉もつかず、肥満になったりします。骨も弱くなり、アレルギーの犬がとても増えました。

この数十年で犬は半野生状態、番犬という立場から家族、パートナー、子ども、癒しの存在へと大きく変化しました。

しかし閉じ込めて可愛がることが種にとってプラスになるかといえばそんなことはありません。

これから先、犬たちはどのような運命をたどって行くのでしょうか。

どのような運命にしても私たち人間次第なのでしょう。

犬 しつけ トレーニング