しつけの本をみると一般的に、問題行動とその解決策が書かれています。
例えば吠えであれば、クレートに入れて落ち着かせる。大きな音を立ててびっくりさせる、などです。
確かに現実的で効果的な方法が多く書かれてあると思います。
ですが、そのようなしつけ方法を行うと同時にもうひとつ意識すると良い事があります。
それは、犬のひとつの行動に対してフォーカスをあてず、犬全体の精神をポジティブにするように心がけることです。
どのような行動も、心から生まれてくるものです。
自分から立とうと思えばなんの苦もなく立ちあがる事が出来ますが、立ちあがる意思がない人を立たせようとするのは大変です。
大自然の中、青空の下にいると気分が晴々してなんでも出来るような気持ちになりますし、寒い雨の中を歩いていると気分は落ち込んでいきます。
ひとつの習慣や癖を変える事は、実は結構大変な作業です。
懸命になおそうとしても上手くいかない….そんな事は多々あるはずです。
何か特定の行動に変化を期待するならば、むしろ時間をかけて少しずつでも全体を変化させるほうが、遠回りの様で近道なのかもしれません。
楽しい気持ちでいられることは性格や行動、興味やモチベーションに大きな変化をもたらします。
愛犬の問題行動から少し意識をはずして、とにかく一緒に楽しめる事を沢山やってみてはいかがでしょうか。一日中たっぷり運動する、広々した場所で自由に駆け回る、大きなおやつを満足いくまでかじる、飼い主さんにいっぱい遊んでもらう。
心が大満足していれば、きっと行動にも変化が現れるはずです。
解決策は思いもよらないようなところにあるのかもしれませんね。