これまで沢山の犬たちと出会ってきました。
私たちは彼らの体の動きや吠え方、歩き方、犬や人とのコミュニケーションのとり方などをみてその犬の性格を判断します。
そして、その犬にあった接し方をします。
体全体の中でも特に犬の性格が現れるのは【目】です。
目をみると、その輝きや動かし方によってどのような性格か今までの生をどのように生きてきたのかがわかったりします。
犬社会で目を見続ける事は敵対を意味します。
犬同士や野生の犬が私たちに対してじっと視線を向けている時はただならぬ空気が流れている事と思います。
しかし、すっかり人間社会の中で生きる事が当たり前となった犬たちのボディランゲージは変化してきました。
目を合わせる事は必ずしも敵対心があるわけではないというのはみなさんもご存じの事かと思います。
仔犬の頃から目が会うたびに可愛いと言われ、喜んだ飼い主におやつをもらえる。そのようにアイコンタクトが犬にとって良い事に強化されていき、今では穴があきそうなほど人を見つめる犬を見かける事は珍しくありません。
さて、犬の感情や性格を読み取るために目を観察する事は私にとって、とても重要なことです。
犬の気持ちを読み取る事が出来ればその犬にあった対応が出来るからです。
例えば、保護犬の目は特徴的です。周囲に愛情を持って育てられなかったり、虐待を受けたりと心に傷を負った犬は、体を小さくして、顔を動かさずに上目づかいで人を見ます。
このようなイヌに対しては上から覆いかぶさるような動作、壁際に追い込むような事はしないほうがいいでしょう。
時間をかけてゆっくり、彼ら自身の世界を広げようとする力を信じてひたすら待つのです。
強い信頼関係が結ばれた頃、当初の目つきとは大きく変わっている事でしょう。
逆に沢山の経験をし、怖いものが少なく、自分に自身があるような犬たちの目はキラキラ輝くような大きな目をしていて、視線をキョロキョロしたりせずまっすぐこちらに向けています。
まるで『面白い事は見逃さない!もっと沢山の事を知りたいし、やりたいんだ!』と言っているように感じられます。目は、性格だけではなくその時の感情も読み取る事が出来ます。
人が犬に何か要求をしているけどそれが犬が理解できない時、また人の機嫌が悪く不穏な空気が流れている時も同様。
犬は決して目を合わせようとしません。
『ちょっと今は関わらないで下さい…』そんなイヌの声が聞こえてきそうです。
人でも犬でも目は多くの事を語ります。
今日は少しの間、あなたのパートナーの目を見つめてみましょう。
どんな感情が伝わってくるか、楽しみですね🐶🐺🐱🐯🌲