自然と生きる

人は言葉を使い、おしゃれをして、メールや電話をつかって連絡をとります。

そして1日の間でTVを見たり、音楽を聴いたり、PCを使っている時間も多いのではないのでしょうか。

私たち人間は今、便利な物や注意を向ける対象が多すぎるのではないかと感じます。

何もしていない時間が耐えられない、そんな風にすら感じます。

私自身も忙しくしているのが好きなので意識しなければ常に焦って、つい何かしらをやり続けてしまいます。

しかし忙しい人にこそ、立ち止まって、ぼーっとする時間が必要だと思います。

そうすると、速足すぎて見えていなかったものが、急にはっきり、まるで別なもののように見えたりします。

私たちの脳はコンピューターのように容量に制限があります。何もしないぼーっとする時間を作ると頭の中に新しいものが入るスペースが生まれます。新しいアイディアや突拍子もない答えは、何時間も必死に考え続けたからといって浮かんでくるものではないことは何となくわかりますよね。

昔、便利なものが何もない頃。私たち人は時間だけはたっぷりあって、空を見上げたり、木々を観察したり、動物の思いを読み取ったりしていたのではないでしょうか。

当時の人たちには間違いなく、もっと自然的な、繊細な能力が備わっていたはずです。

だからこそ、誰かから教わった知識などなくとも動物と上手く共存できていたのだし、空を見て天気を予想したり、季節感をうまく感じ取って作物を育てたりすることが可能だったのでしょう。

日々を自然の中で生きていると自分が地球という大きな生命の流れの一部であると意識しなくても感じられるはずです。現代は外にでなくても自分一人で家の中にいても生きていけます、だから孤独感も非常に強くなるのではないでしょうか。

毎日のスケジュールに追われ、自分で考えたことよりも書面や常識を信じてしまいがちな私たち。

何か疑問があればすぐにPCで検索。そこで得た答えは合っているかもしれませんが、やはり根本的な、深い理解は得られないのだと思います。

ドッグトレーナーになるにしても、学校で教わり、人から聞いた知識をいくら覚えていても、それだけでは何の役にもたちません。

自分ひとりで犬と向き合い、自分なりのやり方で犬と接し、犬の反応を見る。1頭の犬を理解するには時間が必要です。自分と犬との関係をつくりだす時間ともいえます。犬と真に心を通わせようと努力をしなければ、犬も私たちに対して心を開いてはくれません。

犬は言葉がない分、人の精神状態や行動の意味を敏感に読み取ります。

犬は本を読んだり音楽を聴かない分、生活の中心である飼い主に対して常に大きな期待感を持っています。

犬は未来を想像したり過去の後悔をしない分、今だけを大切にします。

【今】だけを懸命に生き、【今】自分の周りにあるものを懸命に読み取ろうとします。

犬のトレーニングに行き詰ってしまった方。1度しつけの本から離れ、自分の愛犬になったつもりで1日を想像してみてはいかがでしょうか。きっと多くの発見があるかと思います。

秋、お散歩が気持ちいい季節ですね🌾🌾

あなたと愛犬にとって、素敵な夜になりますように🍂🍎🐿🐻🍁🍁